みなさん、こんにちは。
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経済学科の学生のための就職準備「日本語」実践講座での話
本日、経済学科一年生の「文章クラス」に、四年生のランさんが手伝いに来てくれました。

ランさんが、ゼミの楽しさについて教えてくれました。
「答えを教えてもらう」のではなく、「問いをつくる」場所
一年生のみなさんは、ゼミというと、どんな所だと想像しますか?
先生が難しい経済学の話をして、学生が一生懸命ノートを取る。そんなイメージを持っている人がいるかもしれません。
でも、実際のゼミは、もっと自由です。そして、もっと刺激的です。
私たちのゼミで大切にしているのは、「自分で考えること」です。
先生から「このテーマについて調べなさい」と言われて、それをこなすだけではありません。まず、「自分は何を知りたいのか」「何が不思議なのか」を考えます。
たとえば、経済学なら「なぜ同じ商品なのに、店によって値段が違うのだろう?」という疑問でもいいし、
「なぜ、ある店には人が集まるのに、少し離れた店には人が行かないのだろう?」
「物価が上がると、私たちの生活はどういう影響があるのだろう?」
「同じアルバイトでも、時給が違うのはなぜだろう?」
こうした、普段の生活の中にある「なぜ?」が、経済学の研究につながっていきます。
「そもそも?」と考えてみる
そして、ゼミ活動でとても大切なのが、「そもそも?」という言葉です。
たとえば、「会社は利益を上げるために存在する」と聞いたとします。
では、「そもそも会社とは何なのか?」
利益を上げることだけが目的なのか。
そこで働く人の生活を支えることも、会社の役割でしょう。商品やサービスを通して社会を便利にすることも、会社の役割かもしれません。
このように、一度、当たり前だと思っていたことを、「そもそも?」と、立ち止まって考えてみるのです。
すると、今まで見えていなかったものが見えてきます。
経済学のおもしろさは、まさにここにあります。
ニュースで「物価が上がった」と聞いたときも、「大変だな」で終わらせない。
「なぜ物価は上がったのだろう?」
「誰にとって大きな影響があるのだろう?」
「企業はどう対応するのだろう?」
「消費者は何を買わなくなるのだろう?」
と考えていく。
すると、ニュースの見方そのものが変わってきます。

発表することで、自分の考えが深くなる
ゼミでは、自分で考えたテーマについて発表したり、仲間と討論したりします。
ここが、おもしろいところなのです。
自分では「これは正しい」と思っていた意見を発表すると、友達から、
「でも、別の見方もできるんじゃない?」
「このデータで、本当にそう言えるのかな?」
「もし条件が変わったら、結果も変わるんじゃないかな?」
と質問されることがあります。
最初は、「そこまで考えていなかった!」と思います。
でも、それでいいのです。
自分とは違う考えを聞くことで、「なるほど、そんな見方があったのか」と気づく。
つまり、ゼミでは、友達の意見が、自分の考えを広げてくれるきっかけになるのです。
大学での学びは、一人で教科書を読んで終わりではありません。
人と話すことで、自分の考えが変わるのです。
そして、変わった自分の考えを、もう一度言葉にしてみる。
この繰り返しによって、「研究」がだんだん深くなっていくのです。
先生だって「分からない」と言う
もう一つ、このゼミにおもしろいところがあります。
先生が、分からないことを「分からない」と言うのです。
これは意外に思うかもしれません。
大学の先生というと、「何でも知っている人」というイメージがありますよね。
でも、実はそういうものではないのです。
新しい法律ができたり、新しい会社の仕組みが生まれたりすると、「これは今までの考え方だけでは、説明できないのではないか」と、先生自身が悩むこともあります。
つまり、先生も学生と一緒になって、「これは、どういうことなのだろう」と考える。
ここに、大学で学ぶおもしろさがあります。
高校までの勉強では、すでに答えが用意されている問題を解くことが多いですよね。
ところが大学のゼミでは、答えがまだわかっていない問題を、みんなで考えることが多いのです。
これは、なかなか刺激的です。

勉強だけではない。仲間との時間もゼミの財産
そして、ゼミの魅力は勉強だけではありません。
合宿をしたり、スポーツをしたり、誕生日を祝ったり、卒業した先輩たちと交流したり。
教室の外で一緒に過ごす時間も、ゼミの大切な活動です。
普段は「経済学について真剣に議論している人」が、スポーツになると意外なほど負けず嫌いだったりする。
逆に、教室ではあまり話さない人が、合宿ではとても面白い一面を見せたりする。
そうした発見があるから、仲間との距離が縮まっていきます。
3年生、4年生が一緒に活動するので、先輩から勉強の仕方を教えてもらうこともできます。
そして卒業してからも、ゼミの仲間とのつながりが続いていくのです。
大学時代に出会った仲間が、その後の人生で思いがけない相談相手になることもあると、先輩から教わりました。
「自由に考えていい」という経験
私がこのゼミで一番大切だと思うのは、「自分で決めていい」と思えることです。
研究テーマも、自分で考える。
調べ方も考える。
発表の仕方も、自分で考えて工夫する。
そして、友達から質問されたら、もう一度自分で考え直す。
もちろん、最初からうまくできるわけではありません。
「何を研究したらいいのか分からない」という時期もあります。
でも、そこで先生や先輩がすぐに答えを与えてしまうのではなく、少し待ってくれる。
その時間が、実は大切なのです。
半年後、一年後に振り返ってみると、「最初は何も分からなかったのに、自分でテーマを決めて、調べて、人前で話せるようになった」と気づくのです。
これが、大学のゼミなのだと思います。
みなさんも一年生のうちは、まずたくさんのことに興味を持ってください。
経済ニュースでも、アルバイトでも、買い物でも、スポーツでも構いません。
「なぜだろう?」
「本当にそうなのかな?」
「そもそも、どうしてこうなっているのだろう?」
そんな小さな疑問を大切にしてみてください。
この「なぜ?」が、やがて研究テーマになります。
そして、仲間と議論しているうちに、自分一人では考えつかなかった答えに出会えます。
「あ、そういう見方があるのか!」
そんな瞬間が、ゼミにはたくさんあります。
経済学を学ぶということは、経済の知識を増やすだけではありません。
世の中を、今までとは少し違った角度から見る力を身につけること。
そして、自分とは違う考えを持つ人と出会い、自分の考えを深めていくことができます。
これが、ゼミで学ぶ楽しさなのです。
一年生のみなさんにも、ぜひそんな「新しい発見」を体験できることを楽しみにしていてください。
11月生 早稲田大学の学生のためのジャーナリスト養成講座(オンライン)

●故西村欣也氏 ●元朝日新聞編集委員 ●五輪取材経験7回・プロ野球取材30年
●朝日新聞スポーツ面に、署名入り記事「EYE西村欣也」を20年執筆してきた。
●著書 朝日新聞が伝えたプロ野球(小学館) 神の領域を覗いたアスリート(朝日新書)
●イチロー、王貞治、長嶋茂雄、清水宏保、橋本聖子、ダン・ジャンセン、ボブ・ヘイズなど
有名選手を取材してきました。
「受験対話」総合研究所では、26年前から、西村欣也氏の文章を使って、「大学生のことば」を
育ててきました。大学に入学する前から、「自分のことば」を育てる努力を始めると、就職活動時
に、あなたの「自己PR」を読んだ採用担当者から、「キミに会って、話をしてみたい」と連絡がきます。
マスコミをはじめ一流企業の担当者から、「会って、話をしたい」と言ってもらえるように、西村氏の
文章を使い、君に合わせたカリキュラムで授業を行います。早稲田大学の学生諸君、楽しみにしていて下さい。
【故西村欣也氏からあなたへのメッセージ】
確かに、今はネット時代と言われています。
トランプ大統領のツイートに、世界が右往左往しています。
しかし、ニューヨークタイムズなどは言論で、論陣を張り、世論の支持を得ています。
新聞だけではありません。CNNなども、トランプに「フェークニュース」と呼ばれても、事実を伝えています。
まだマスコミには底力があるのです。
僕は、主にスポーツを取材してきましたが、ニューヨークタイムズの新人記者はまずスポーツ部門に配属されます。
そこに人生が凝縮されているからです。
僕は、朝日新聞で長年、小論文の採点面接をしてきました。(やらされてきました)
マスコミ受験には、特に「書く力」が問われます。
門は狭いですが、今までの経験を生かして、スタートラインにつきたいと思う学生のアシストができれば、と思います。
(故西村欣也氏・記)
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